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いろんな事にくじけそうになりながら、毎日一生懸命生きてる小さな兎のヒトリゴト。
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生徒が貸してくれました。せっかくだから読んでみました。


『スイッチを押すとき』 山田悠介

山田悠介といえば、『リアル鬼ごっこ』ぐらいしか読んだ事がないのだけど、個人的にはB級サスペンスのような、B級アクションのような、そんなイメージをもっている作者さんでした。ブックカバーに「一番なける」って書いてあったけど、正直ありがちなエンディングだったので、「どーなんかなー」なんて思っちゃったり。でも、娯楽小説としては楽しめる。
最近は読書をあまりしてこなかったから、本のイメージを表現するのが難しいが、あえて表現するなら『正方形の箱の中』かな。すべてが完全に計算しつくされていて、緻密に箱の中に納まっている感じ。よく言えば期待を裏切らない。悪く言えば予想外がない。だから娯楽小説としては面白いが、それ以上にはなれない。

最近凄く心打たれる作品に出会わないなぁ…。というか読書自体あまりできてないな・・・。
近いうちに図書館に行ってみよう。

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時間潰しの為にひたすら読書してました。未だロッテリアにいる兎です。そろそろ暇つぶしの場所を変えようかしら。と、その前に本の感想を。


『葬儀の日』著:松浦理英子
私この作家さん苦手だ。三作読み終えて改めて思う。何故かというと、あまりにも文章が完璧すぎてビジョンを想像しにくいから。というかどこか抽象的なビジョンしか浮かばないから読んでいて疲れるんだ…。色彩が見えないのよ。だからどうしても淡白なイメージを受けてしまう。夜行バスのせいもあるとは思うけど、一作読むのに一時間はとられたもの。短編なんて30分程度で読むのが普段の私なので、正直きつかった。
「葬儀の日」ビジョンとしては正方形が果てのない真空を等速直線運動していく感じ。元々それは全く同じ形の正方形と反発しあって、そこに停止していたのだけど、ふとした拍子に反発していた正方形が消えてしまって、結果的にどこかに向かって動きだしてしまった。そんなビジョン。ね?解りにくいデショ(笑)。人のバランスって凄く危うく所で保たれているのかもしれない。
「乾く夏」これは本当に滅茶苦茶。こんがらかった糸をほどこうとして、でも余計に絡まって、最後は逆にぐちゃぐちゃにして毛玉にしてポイ捨てしちゃうイメージ。女性二人の意味もなく交わされる会話が秀逸で面白いけど、意味がないからこそ読んでいて疲れる。そう、ホントにどこからほどいたらいいか分からないような作品だった。
「肥満体恐怖症」なんだかなぁ…。いいの?こういうラストで。感が否めなかった作品。イメージとしては潜在的麻薬中毒者ただし本人は麻薬中毒者を嫌っている、みたいな。一番読みやすくはあったけど、主人公の心情がラストであそこまで変わるのは唐突すぎて腑に落ちないのです。


さてさて、今更だけど、私は小説を映像化して読む癖があります。友人曰く私の感想を聞いているだけで面白いらしい。私が好きでやってるアウトプット法を面白いと言ってもらえるのは非常に光栄だ。

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昨日の雨で桜ほとんど散っちゃいましたね。残念。


『キッチン』 著:吉本ばなな
授業の為にと読み出したが凄く良い作品で、どっぷりはまってしまった。文庫本に一緒に収録されている『満月~キッチン2~』と『ムーンライト・シャドウ』も読んだ。この三作品だけで吉本ばなな氏が大好きになった。ちなみに『ムーンライト・シャドウ』は阪急内で読んでたんだけど、思わずホロリと泣いてしまった。で、イカンイカンとさりげなくこぼれそうになった涙を拭いて、本を閉じた。登場人物の感情がここまでひしひしと伝わってくる作品は久しぶりだった。読後イメージは神聖な光に包まれた街並み。おかしがたい何かを感じた。
『キッチン』の読後イメージは公園の砂場。サラサラで茶色の砂で頑張って砂山を作ろうとしてるイメージ。灰色の砂じゃない、セピア色を連想させるような優しい茶色。恋愛を描いていないのに深く恋愛を感じさせる不思議な作品だった。
『満月~キッチン2~』は出来上がった砂山にトンネルを掘っていく。向こう側とこっち側から少しずつ穴を掘っていって、最後に見事開通。そしてトンネルの中で、二人しかわからない、見えない場所で、そっと手を繋ぐ。そんなイメージ。あの二人は今後もああやって支えあっていくんだろうけど、そこにあるのは異性への想いじゃないんだと思う。だけどそれこそが恋愛の本質なんだと私は感じた。
『キッチン』と『満月』は続けて読んでこそ完成する作品だと私は思う。切なくて痛くて、胸が締め付けられる。だからこそ共感できる。きっとこの作品を中学生とか高校生の頃に読んでも、良さがわからなかっただろう。大学生になって色々な人と会って就活をしている今だからこそ、この本に共鳴できるのだ。
本日健康診断に行ったら相変わらず身長はのびてなかった。例年のごとく血圧はひっかかって再検査。でも、今の自分は去年より成長してる。この本を通して、そう強く感じた。

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21歳にしてやっと夜行デビュー★する事もなく暇なのでヘッドフォン装備してさっき読んだ本の感想でも書き綴ろうと思います。


『ほかならぬ人へ』
著・白石一文
今年の直木賞受賞作品。かなりの有名所ですが、やっと本日読みました。二時間もかからずに読み終わったから、長さ的には中編って感じ。本自体は結構前に買ったのだけど、時間が作れなくてお預けくらってたのです。
さて、夜行までの時間を潰すべく、五反田のマックで黙々とひたすら読書タイム。雑談ですがマックのポテトLが(平日のみだけど)安くなったのが凄く嬉しいです。てな訳でポテトは勿論L(笑)。そこにチーズバーガー+オレンジジュースという最もベターな組み合わせ。ちなみに私、マック行くと必ずオレンジジュース飲んでます。はい、そんなどうでもいい話は置いておいて、まずは本の感想をば…w
えっとですね、読後感はかなりいい。重すぎず、軽すぎず、絶妙なバランスで締められてました。 そして題名が『ほかならぬ人へ』なんだよね。『ほかならぬ人』じゃなくて『ほかならぬ人へ』。これがまた深い。作品を色で表すなら、透明感のある綺麗な深い青。深く深く海の底に潜っていく様な、そんなビジョンが浮かびました。本の装丁はピンクなのにね(笑)

同じ恋愛小説でも、以前読んだ島本理生の『ナラタージュ』は淡い桜のイメージだった。爽やかな、それでいて可愛らしいイメージ。だけどこの作品は違う。可愛らしさも爽やかさも全くない。淡々としっとりと、そしてゆっくり沈んでいく感じなのだ。


是非読んでください。読んで損は絶対にしません。

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『12星座の恋物語』 角田光代・鏡リュウジ 新潮社


学校の図書館で見つけたときはびっくりしました。ええ、いま私が借りてますとも。
あの占いで有名な鏡リュウジさんと角田光代さんが一緒に本を出すなんてっ!!
そりゃあ文藝という雑誌で角田特集が組まれたときに鏡リュウジさんとの対談もあったから、なにかしらのつながりというか、仲はいいのだろうなとは思ってましたが。


各星座ごとの恋物語(超短編)みたいです。これからレポートつくりながら合間によもっとw

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