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いろんな事にくじけそうになりながら、毎日一生懸命生きてる小さな兎のヒトリゴト。
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昨日の雨で桜ほとんど散っちゃいましたね。残念。


『キッチン』 著:吉本ばなな
授業の為にと読み出したが凄く良い作品で、どっぷりはまってしまった。文庫本に一緒に収録されている『満月~キッチン2~』と『ムーンライト・シャドウ』も読んだ。この三作品だけで吉本ばなな氏が大好きになった。ちなみに『ムーンライト・シャドウ』は阪急内で読んでたんだけど、思わずホロリと泣いてしまった。で、イカンイカンとさりげなくこぼれそうになった涙を拭いて、本を閉じた。登場人物の感情がここまでひしひしと伝わってくる作品は久しぶりだった。読後イメージは神聖な光に包まれた街並み。おかしがたい何かを感じた。
『キッチン』の読後イメージは公園の砂場。サラサラで茶色の砂で頑張って砂山を作ろうとしてるイメージ。灰色の砂じゃない、セピア色を連想させるような優しい茶色。恋愛を描いていないのに深く恋愛を感じさせる不思議な作品だった。
『満月~キッチン2~』は出来上がった砂山にトンネルを掘っていく。向こう側とこっち側から少しずつ穴を掘っていって、最後に見事開通。そしてトンネルの中で、二人しかわからない、見えない場所で、そっと手を繋ぐ。そんなイメージ。あの二人は今後もああやって支えあっていくんだろうけど、そこにあるのは異性への想いじゃないんだと思う。だけどそれこそが恋愛の本質なんだと私は感じた。
『キッチン』と『満月』は続けて読んでこそ完成する作品だと私は思う。切なくて痛くて、胸が締め付けられる。だからこそ共感できる。きっとこの作品を中学生とか高校生の頃に読んでも、良さがわからなかっただろう。大学生になって色々な人と会って就活をしている今だからこそ、この本に共鳴できるのだ。
本日健康診断に行ったら相変わらず身長はのびてなかった。例年のごとく血圧はひっかかって再検査。でも、今の自分は去年より成長してる。この本を通して、そう強く感じた。

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